こんにちは、お久しぶりのみちです。😊
図書館に予約して一年以上経って、忘れていた頃にやってきた、このベストセラー。
本屋さんでは、中高生むきの棚に配置されていましたので、ティーン向けの小説、と思っていましたが、いやいやこれは保護者向けの、エッセイでしたね。
雑誌の連載を整えたような構成でしたので、どの章も、読みやすい量で、どこから読んでも、大体話が分かるという、気楽なものでしたので、時間をかけながら少しずつ読みました。
(次の人が待っているから早く読めよ!という声も聞こえてました😢)
著者には、アイルランド出身でトラック運転手の旦那さんがいて、息子さんが中学生、という頃に書いたもの。
イギリス生活は20年以上に及ぶ様子で、底辺保育所で保育士をしていた経験から、子供を取り巻く環境、イギリス社会の格差、EU離脱前の雰囲気、差別感覚、思春期の子供と親、日本とイギリスを背景に持つ息子のアイデンティティ問題、など幅広く網羅。
とりわけ、多くを割いていたのは、やはり差別感覚、貧富の格差でして。
自分の旦那さんを、配偶者と呼び、かつての職場を底辺保育所と一貫して記載しているところに、著者の絶妙な格差感覚とかアイデンティティが感じられるなあ、と思います。
旦那さんは、元金融マンだったようだが、トラック運転手となり、ブルーカラーという印象を感じさせるのが、その口調だ。
実際のところ、アイルランド出身ということで、コックニーではない、方言まじりというだけなのしれないが、翻訳された日本語では、割とぶっきらぼうな話し方である。しかし、内容は温かみがあり、俯瞰したものの見方をする人格が感じられ、著者との良い関係もあるのか好印象。
息子さんは、いわゆる優等生タイプであり、母親譲りの行動家であり、問題意識高い系に思えた。
そんな息子さんの、ノートの片隅に書かれていた一文が、本のタイトルであったとのこと。
母親が保育士として働く底辺保育所で幼児教育を受け、私立のカトリック系小学校へ上がり、中学は地元の公立校を選んだ息子さんが、さまざまな経験をして、葛藤していく様子が母親の目線で綴られており、同年代の娘をもつ私には、本当に学びの多いものであった。
最後の方には、ちょっとブルーから、グリーンに変化して行ったわけだが、このグリーンの意味がお分かりだろうか?
これがまさに意識高い系と感じさせる。私が無知なだけなのかもだけど😳
みなさんは、どんなふうに感じるでしょうか?
読んでくださりありがとうございます。
ではまた!