シネマ!みちブログ

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★4以上の映画が好きな、普通の映画レビュー。雑記も多し。

万引き家族

カンヌで最高賞を受賞。はやくも地上波で放送されましたが見ましたか?。PG12指定。

万引き家族

万引き家族

  • メディア: Prime Video

あらすじ

治(リリー・フランキー)と息子の祥太(城桧吏)は万引きを終えた帰り道で、寒さに震えるじゅり(佐々木みゆ)を見掛け家に連れて帰る。見ず知らずの子供と帰ってきた夫に困惑する信代(安藤サクラ)は、傷だらけの彼女を見て世話をすることにする。信代の妹の亜紀(松岡茉優)を含めた一家は、初枝(樹木希林)の年金を頼りに生活していたが……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

感想

PG12って初めて知りました。12歳以下の人は、保護者と一緒に気をつけて見てくださいねって言うものだが、気をつければいいっていう映像ではなく、あわてて停止しちゃいました!!
信代の妹の亜紀が、風俗で働いているシーンだったが、日本らしいなという気がするのと、割りきった感じであるが奇妙な雰囲気が漂い、孤独のせいか何故かわからないもの悲しさが感じられた。何故この仕事をしているかがわかると気持ちすっきりするが、明かされない最後のほうまで。

お婆ちゃん、お父さん、お母さん、長女、長男、次女という構成の家族として暮らしているが、血縁関係はひとつもないことが、明らかになるにつれ、繋げているものは何なの?と考えさせられる。特に、次女を、虐待されていたところから救っているわけだから(誘拐だけど)、優しさと愛情を持ち合わせていそう。だが、ただの貧しさだけでない、異様な雰囲気がずっとつきまとうので辛い。

終盤、夫婦としての繋がりが、明らかとなり、お婆ちゃんが人を騙していて、長女は騙されており、長男次女は、実の親子関係を奪われるという惨澹たる結末は、まさに今期のカンヌのテーマである、見捨てられた人達、に相応しいだろう。

多くの賞を総なめにして、演技力も好評価のために、うっかりと、社会的弱者を作り出す仕組みや人が悪だ、と思わされるが、何か違和感があるのを忘れないでおきたい。

彼ら(大人)は、罪を犯しているだけでなく、自分の利益しか考えられない、そのためには何でもありの、底抜けに怖い人達だということを。何でもできるほどの、憎しみや怒りを持つに至る不幸があるとしたら、不幸を社会や環境のせいにするのは、救われない気がするから。

是枝監督が伝えたかった事を受け止めているかどうか、全くわかりませんが、もやー( -_・)?としてしまいました。

あなたはどう感じましたか?

ではまた!