【遭難】山スキーで道迷い
今週のお題「激レア体験」
山スキーをして道迷い、下山できず、翌朝救出されるという大失態から学んだこと。
🔹目次
1、道に迷ったと気がついた時には元の位置には戻れない
2、体力が残っていれば、眠っても大丈夫
3、救出のヘリが、自分を見つけてくれるまで時間がかかるのは本当
♦何故戻れないのか
「道に迷ったら、元来た道を戻りなさい」というのを、聞いたことがあるだろう。
そしてこれが正解であると断言できる。
なかなか間違ったということを、受け入れられずに、どんどん先へ先へと進んでしまい、気がついたら、後戻りできないという感じ。
まだ大丈夫だろうと思っているうちに、避難するのが遅くなるのと同じように。
私たち夫婦は山スキーで、白馬から乗鞍に向かっていた。ヘリポートがある場所までは、見通しもよく、問題なし。そこから先は、初めて行くところだった。時期が早い(3月)せいか、先に行っている人がいないようで、スキー跡がなかった。
途中、登りか下りで迷った。地図を確認しつつ、下りを選ぶ。そして、親沢という、谷間へと迷いこむことになる。
♦眠れば眠ろう
日が沈んで暗くなり、谷間で一夜を過ごす間に思い出したのは、新田次郎の小説であったり、登山家の著書である。
ツェルトを被って、闇の怖さをやわらげ、手足を絶えず動かし、凍傷にならないように祈った。
知っている限りのお経を心の中で唱えつつ
、眠れば眠ろうとした。あまりの寒さで、眠れやしないが、お互いに「寝たら死ぬぞ!」というコントばりのやりとりはしなくて済んだ。
♦携帯でSOS
翌朝、山頂に戻ることに決め、登り始めたものの、絶望的なスローペースで、焦りと諦めの感情で揺れていた。
見通しの少しよい場所で、「携帯が繋がるけど、どうする?」という旦那に、🆘を要求。
安堵したものの、ヘリが私達を見つけることができず、ぐるぐる旋回した挙げ句に、一度見えなくなった時には、ただ固まるしかなかった。
♦感謝とお礼
あの夜、‘’享年29歳3月3日かぁ、子どもまだ産んでなかったなあ‘’、とツェルトにくるまれながら、思っていた。
そこから不妊治療を経て、子ども二人に恵まれました。長野県警山岳救助隊、県民のみなさま、助けていただき、本当にありがとうございました。