シネマ!みちブログ

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★4以上の映画が好きな、普通の映画レビュー。雑記も多し。

サウルの息子

今回も、ホロコーストを描いた作品の紹介です!
アウシュビッツに収容されたユダヤ人のサウルが、自分の息子を見つけて弔うまでの物語。

もくじ

  • あらすじ
  • 感想

あらすじ

サウルは、ナチス政権下アウシュビッツに収容されたユダヤ人。強制された労働は、ゾーンコマンド、特殊任務である。
同胞であるユダヤ人をガス室に送り、息絶えた大量の者たちを焼却炉で燃やすという。

サウルはいつも通りに任務を果たしていたがある時、ガス室で、もはや生きてはいない自分の息子、を見つけるのだ。
他の者のように燃やすのではなく、信仰しているユダヤの教えの通り、聖職者(ラビ)の祈りの後、埋葬したい、と思う。涙を流したり、泣き叫ぶことはない。悲しむ様子はなく、ただ息子を抱き抱え、ナチス親衛隊(SS)に見つからないように隠すだけだ。

祈りを捧げてくれるラビを見つけなければ。
続々と貨車で到着する同胞に呼び掛ける。

ラビ?

大勢の同胞のなかに紛れてしまうとSSに選別されてしまう。

ゾーンコマンド

と言えば、選別から外れる。特別待遇だから。

呼び掛けたなかにラビを見つける。次は埋葬だ。収容所の外に。

死者の灰は、トラックで川に運ばれる。その際に、サウルは自分の息子を抱き抱え、川を泳ぎ渡るのだ。監視しているSSの銃弾を免れて。果たして、岸にたどり着き、森のなかに埋葬にふさわしい場所を見つけ、いざ祈りの時。

!?(ラビはラビじゃな、、、)

感想

まず、???と思った。
サウルは埋葬できて満足したのか?どうして自分の息子だと確信できた?そもそも、埋葬にこだわる理由は?

いずれも解答は、ない。

ただ、祈りと共に弔うこと、は当たり前のことなのに、収容所では命がけのあり得ないことなんだ、と。

収容所でおぞましい仕事を強制的にせざるえない毎日のなかで、信仰により自分を保つことができる、ということなのかな。いずれは自分も同じ運命だと知ればなおさら。

カメラワークについては、細部の再現がカラーだと難しすぎて、寄りになったようだ。しかし、サウルは視野が狭かったからこそ、自分の息子と思い込みやすかった、のかもしれない。また、不謹慎だが、ガス室から引き出される女性の裸体に、きれいだな、ふくよかだな、と思ってしまった。貨車から直行で来た人達ならそうだったのだろうなぁ。

途中で、サウルはレジスタンスに協力すべく、カメラを隠すところがあるが、細かい行動について参考にした書籍はこちらです。

ユダヤの教えでは、埋葬に重要な意味があるのか知らないし、まだまだ深掘りしていきたいと思っています。

ではまた!