シネマ!みちブログ

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★4以上の映画が好きな、普通の映画レビュー。雑記も多し。

シンドラーのリスト その②

プアシュフ強制収容所-所長アーモン・ゲート少尉

強制収容所といえば、アウシュビッツしか知らなかった。しかも、ドイツにあると思っていた位、無知であるゆえ、夜と霧という本を開き、所在地を確認した。

ない、のである。オランダから、ドイツ、ポーランドオーストリアに点在する主要所在地地図からは省かれているので、規模の小さな収容所なのだろう。

アーモン・ゲート少尉は、お腹が出っぱって、いつも怒っていて、お酒に酔い、気分次第に銃を撃ちまくる、残忍で嫉妬深いやつ、として描かれている。

しかし、シンドラーは、同情的だ。

普段ならいいんだろうが、今は戦争だ。人間の最悪な部分を引き出す。

収容所は、元々は刑務所であり、ユダヤ人を収容するのは後から決めたこと。ゆえに、狭くなる。バラックを増築する。増えた仕事は、ユダヤ人に強制される。

ユダヤ人のリーダーは、元々囚人で最も残忍な重罪人が選ばれ、カポと呼ばれる看守。その上に、SSというナチス親衛隊がいて、いつも鞭を持つ。その上に立つ者が、アーモンなのである。

ゲット-の解体-1943年3月13日

なぜユダヤ人は迫害されてきたのか。ナチスは、何をしたかったのだろうか。

今日は歴史的な日だ。歴史に刻まれる日だ。何年か先の若者は今日という日のことを尋ねるだろう。

諸君はその歴史の一部だ。

今から600年前、ユダヤ人は黒死病のとがを負った。

ポーランド王は、クラフクの町がユダヤ人を受け入れると言い、彼らは来た。

家財を荷車に積んでこの町にやって来て、住み着き、成功した。

商業でも、学問でも、教育でも、芸術でも。

無一文でやってきた。無一文だ。

なのに富を得た。

以来六世紀、この町でユダヤ人は栄えた。それを考えろ。

だが今日、その六世紀は噂に過ぎなくなる。消滅する。歴史的な日だ。
~アーモン・ゲートがSS達に告げゲット-からユダヤ人を迫害するシーンから