【悲劇】ヒトラーの忘れもの【子どもが犠牲で辛】
こんにちは、みちです。
これも、ずっと見たかった作品です。
辛いとは聞いていたものの、子どもが犠牲になるのはなかなか、なんとも言えない感じです。
ほたるの墓をみた後の感覚に、似ている気がします。
あらすじ
1945年5月 デンマークの海岸で、ナチスが埋めた地雷を除去する為に召集されたドイツ少年兵達。ナチスへの憎悪を抱くデンマーク人軍曹が、彼らを監視する。
皮肉にも夜と霧の心理を辿っている
ユダヤ人であり、強制収容所で過ごすことになったフランクルの名著、夜と霧で描かれる、人間の心理描写、を思い出した。
デンマークの海岸で、日々緊張を強いられるドイツの少年兵たちが、飢餓や病気でも追い込まれる様子は、収容所での人々と同様に見えた。
最初に訪れる、感情の消滅。適応するものは、人生が何を期待しているかに気がつく。
それは例えば、元の生活に戻ったら、するべき事、したい事が見つかる事であり、待っている他人がいる事だ。
それが希望と呼ばれるもので、生きる力となる。
だが一方で、放棄するものもいる。
収容所では鉄条網に突っ込むもの、自分の体を清潔にするのを諦めるもの、最後には通貨がわりのタバコを吸ってしまうもの。
ここ、デンマークの海岸でも同様に。
子どもとは犠牲になる最初のもの
悲しいことに、子どもはいつの時代でも、犠牲になる最初のものだ。
自然とはそういうものか、、。戦争時では、回避できる余地があるだけに、辛みである。
ママと叫んで死んでいった者が、特攻隊の姿に重なる。彼らも皆若く、母や家族に手紙を残して逝った。
まとめ
デンマーク人軍曹が、あまりにも冷酷で残忍なSSのカポーとは異なるところが、救いであり、中盤では期待が持てたが、やはり戦時である。恐怖は人を変えてしまう。
軍曹の葛藤が、心が失われていない人間の証である。
少年兵が過ごした場所はほぼ海岸であり、近くの民家は一つ。閉じた世界であるだけに、軍曹の人間性に彼らの運命が委ねられた。
世界って何て美しいんだろう、と彼らも思ったのだろうか?
海と草原、虫や生き物、彼らをとりまく自然だけは、相も変わらず綺麗だった。
読んでいただきありがとうございました。
ではまた!