シネマ!みちブログ

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★4以上の映画が好きな、普通の映画レビュー。雑記も多し。

そして、マイケルは無罪だった。

こんにちは、みちです☺️

マイケルジャクソン裁判の結果を覚えていますか?(アルビーゾ家)

子どもに対する性的な虐待をしていたか?

判決は、無罪!

他の容疑、5人で謀りごとをした共謀罪や、未成年にお酒をのませた罪など14個位の全てが無罪だった。

 

それなのに、マイケルに疑惑を持っていたままだったのは何故だろう?

単純に結果を知らなかっただけだ、と思っていた。

 

でも、重要な事実を忘れていたせいでもあったのだ。

アルビーゾ家の裁判の10年以上前、1990年にも

同様な罪で訴訟を起こされていて、和解金を200万ドル払っていたこと。

また、1993年にも、別件で2000万ドルの和解金を払っていた。

和解金を払う、という事は、疑惑を認めた、と受け止めたんですね、私は。

 

しかし、マイケルは裁判をして時間を取られるより、お金で解決して、はやく仕事をしたかったわけですね。

周りの人も、沢山稼いでるマイケルの恩恵を受けたかったし、実際仕事はイケイケノリノリで、なんでも売れる勢いがありました、当時は。

 

で、和解金を払ってしまった。

マイケルも後悔していたそうだが、10年後に果たして三度目の訴訟を起こされたのだ。

さすがに、和解金での解決は諦めて、半年くらいの裁判へと突入していく。

その裁判をメディアでは、面白おかしく、彼を徹底的に変人扱いの犯罪人に仕立てていった。

 

マイケルは刑務所に行き、懲役は死刑に値する程、50年刑期とまで、言っていたらしい。

しかし、終わって見れば、アルビーゾ家の嘘で、マイケルは無罪だった。

 

マイケルを叩く側にいたジャーナリストが驚き、何があったのか再考しているのが

こちら↓である。

 

 

 

検察側の証人、弁護士側の証人、全ての人が収録されており、なかなかのボリュームだが、法廷ドラマを観ているかのようで、読書期間は夜眠るのが惜しく、次が気になって朝の4時半に起きる日もしばしば。

 

この裁判から明らかになった事は、

マイケルはやっぱり、ひたすらに子ども時代に憧れていたこと、だ。

あとがきにも書かれていたが、マイケルの部屋にあった本に書いてあったメモ書きが、本質を現している気がする。

(原文忘れてしまったけど、子どもの笑顔は素晴らしい、みたいな文脈)

 

とりわけ、子どもは病気になって欲しくない、

病気の子どもの為に少しでも力になれば、とボランティア活動や寄付もしていた。

 

ステージ4のガン患者であり、マイケルが経済的にも精神的にも助けまくったアルビーゾ家が、いかにして彼を騙していくか?

 

巧妙な手口、というよりも、アルビーゾ家だけでなく、メディアを含めた、大きなうねりのような人々の嫉妬、欲望、差別、という感情の渦があったように、私は感じる。

それは、アルビーゾ家がラティーノで、貧困層にいたこと。夫婦は不仲で、家庭内暴力があり、息子(原告人)は、貧困と暴力の中で育った。

富裕層のマイケルと貧困層のアルビーゾ家。

メディアがもつ黒人に対する嫌悪感。

巨万の富、才能を持つマイケルへの嫉妬。

圧倒的に足らない、マイケルの危機管理。

そんな中で、唯一の中庸な人が、メゼロウ(マイケルの主任弁護士)だった。

 

メゼロウに引き合わせた、マイケルの弟ランディの愛があって、本当に良かった。

メゼロウは、人種差別の側面は排除して、あくまでも、性的な虐待があったのか、を淡々と探っていっただけで、特別な方法で無実を証明したわけではない。

有名人だから、無実になるようなカラクリがあるんじゃないかな?と思ったりしたけど。

 

メゼロウの尋問が、普通の質問であり、それに対する明確な答えが、検察側から出てこなかっただけだった。

 

そもそもアルビーゾ家の嘘のストーリー設定がずさんだった為に、矛盾を指摘されて、狼狽して、自滅していったイメージ。

 

そこに乗っかった元ネバーランド従業員はじめ、検察側についた証人の多くが金銭的困窮に陥っていた面々で、金銭目当てバレバレであったのも、滑稽だった。

 

この本からは、マイケルの住居内部の様子や、ネバーランドの運営の詳細がわかるのも、興味深いが、とりわけ驚いたのは、マイケルの食事だ。

プライベートジェットの中でとる食事が、朝昼晩ケンタッキーのむね肉と、ビスケットだったこと。

なんとも、庶民的!サブウェイのサンドイッチも好物だとかで。

なんだか、可愛らしいことこの上なかった。

本当は、マイケル自身の書いたものが読みたいのだけど。

裁判が終わってから、ほんの数年で彼は亡くなってしまったし、

出版してくれるところもなかっただろう。

この本も、自費出版とのことだ。

次は、姉のラトーヤが書いたものを読むつもり。

皆さんは、彼を信じていますか?

ではまた!